ブランド名称はCisco Start
Ciscoが新規に立ち上げたブランド「Cisco Start」のメインターゲットは、社員100人以下の中小企業向けで、日本だとYAMAHAが強い中小企業向けネットワーク市場に攻勢をかけるようです。
Cisco製ルータといえば(昔は)高価な機種が多く、一定規模以上の会社が導入する割合が高いというイメージが強くありましたが、このCisco Startブランドが受け入れられれば、そんな事もなくなっていきそうですね。
ただ、CUIの設定事例集のようなマニュアルも至れり尽くせり用意されてはいないようで、IT専任でない一担当者が導入するのは相変わらず敷居が高そう。
安価なルータでもIOS搭載
Cisco841MJはIOSを搭載しており、CUIも当然使うことが出来ます。
※WEBベースの管理画面では、細かい設定ができないようです
また中小企業向けとして安価な価格設定で販売されているため、CCNAなどのCisco関連資格の勉強用に中古Ciscoルータの購入を考えている個人に対しても訴求力がありそう。
ただルーティングの動作検証の勉強をしたい場合など、複数台のルータが必要なネットワーク構成を組むとなると、金銭的に厳しいことには変わりありませんが。
徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing & Switching 教科書 ICND1編[100-101J][200-120J]対応 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略)
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株式会社ソキウス・ジャパン インプレスジャパン 2013-12-20
「Cisoc 841M J」3モデルのスペック比較(安価な順)
C841M-4X-JSEC/K
・NTT-Xでの価格:39,700円
・IOS:Advanced Security
・LAN側:Gigabit4ポート
・メモリ:512MB
C841M-4X-JAIS/K9
・NTT-Xでの価格:49,800円
・IOS:Advanced IP Services
・LAN側:Gigabit4ポート
・メモリ:512MB
C841M-8X-JAIS/K9
・NTT-Xでの価格:84,800円
・IOS:Advanced IP Services
・LAN側:Gigabit8ポート
・メモリ:1024MB
[共通スペック]
・WAN側:Gigabit2ポート
・ISDNポート:なし
・SFPポート:なし
Cisco Systems
DMVPNの構築は、C841M-4X-JAIS/K9 または C841M-8X-JAIS/K9で
最下位モデルのC841M-4X-JSEC/Kに搭載されているAdvanced SecurityのIOSライセンスでは、DMVPN(Dynamic Multipoint VPN)を構築する事ができません。
そのためC841M-4X-JSEC/KでインターネットVPNを新規構築する場合、フルメッシュ構成をとりにくく、拠点が増えた際の設定変更の手間が増加するなど運用面でのデメリットがあります。
また既設DMVPN網に参加することもできません。
インタネットVPNの構築前提ならばC841M-4X-JAIS/K9、またはC841M-8X-JAIS/K9のどちらかを利用するべきですね。
また価格を考えると、Cisco 841M Jシリーズ最上位のC841M-8X-JAIS/K9を購入するのなら、もう少しお金を出してC891FJでも良い気がするため、C841M-4X-JAIS/K9がシリーズの中で一番バランス良く見えます。
YAMAHAはシェアを守れるか
駐在する人数が少ない営業所拠点ではネットワーク機器にコストをかけにくいため、比較的安価で実績のあるYAMAHAルータを使いインターネットVPNを構築するケースが良くありました。
しかしここまでCiscoルータが安い金額で販売されると、Ciscoでの設定が一番慣れている身としては導入時の機器選定でCiscoに傾きますね。
Cisco 841M Jのスループットは?
性能的に同価格帯での製品との差がどの程度あるものか気になりますが、パソコンのハードウェアのようにベンチマーク比較の情報が豊富にあるわけではないため、なかなか比較がしにくいのが困ったところ。
YAMAHAルータのスループットは下記リンクで確認が可能です。PPSのデータも有り
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/TCPIP/routing-performance.html
Ciscoルータ(841MJ)のスループットは見つけれずに未確認。
どこかに掲載されているのでしょうかね。
Cisco 841M Jは買い
これまで2、3人しかいない営業拠点でもVPNでの接続性を考え、Cisco891FJなど導入していたわけですが、オーバースペックであったのは確かです。
そのラインナップの穴を埋めることが出来る、安価なCisco Startブランドの登場は既存Ciscoユーザーとして歓迎したいと思います。
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